治療について

交通事故によって怪我をされた方が、まず一番に考えなければならないのは、けがの治療についてです。ここでは、損害賠償との関係で、怪我の治療の際に注意しなければならない点についてご説明致します。

治療に専念しましょう

お怪我を一日でも早く治すために、まずは治療に専念して下さい。治療中、交通費、診断書作成費用等、事故に関して支出した費用は、すべて領収書をもらって保管しておきましょう。また、相手方の任意保険会社に提出する際は、コピーを取っておくようにしてください。

健康保険の利用について

病院で治療を受ける際は、健康保険組合等に「第三者行為の届出」を行ったうえで、健康保険を利用しましょう。健康保険を利用しなければ、自由診療となり、治療費が高額になりますので、自分にも過失がある事故の場合、過失相殺される金額が大きくなってしまいます。

また、相手方が任意保険に加入しておらず、自賠責保険からしか支払を受けられない場合、健康保険を利用すれば、治療費の7割は健康保険が負担してくれますので、自賠責保険の傷害保険金の上限額である120万円を有効利用することができます。

病院で治療を受ける際には、健康保険を利用したい旨、明確に述べてください。

整骨院、鍼灸、マッサージ等に通われる際の注意点

交通事故被害者の方の中には、整骨院を利用する方も多くいらっしゃいます。整骨院を利用して、お怪我が回復する場合も多いと思います。ただし、整骨院に通われるときには、事前に、相手方の任意保険会社に連絡して、承諾を得ておくのが無難です。

なぜなら、整骨院、鍼灸院等の施術料は、医師の指示があった場合は認められますが、そうでない場合は認められない、というのが裁判の基本的な考え方だからです。

もっとも、医師の指示がなくても、受傷の内容、治療経過に照らして有効かつ相当の範囲のものであれば認められるケースもあります。また、実務上、相手方の保険会社が、病院への通院と同視して、施術料を支払ってくれることも多くありますので、相手方保険会社へ事前に連絡してから通われることをお勧めします。

治療費の打ち切りに対する対応

むち打ち症の場合多く見られますが、治療を継続して数か月経つと、保険会社が「今月いっぱいで治療費の支払いを打ち切ります」などと、治療費の支払をやめる旨の連絡をしてくることがあります。

もし、治療の継続を望まれる場合は、主治医と相談して、治療の要否、治療効果の有無を確認して下さい。主治医が、治療を継続する必要があると考えている場合は、その旨の診断書を作成の上、保険会社に治療費の支払を継続するよう求めていきます。

それでも保険会社が治療費を打ち切る場合は、被害者は、症状固定にするか、自費で治療を継続することになります。

自費で治療をする場合も、やはり治療継続の必要性、治療の内容、症状の経過等を詳細を記載した診断書を取っておきましょう。後の示談や裁判で、自費で支払った治療費も損害に含むべきとする場合の証拠となります。